投稿日:2018.12.20

伊平屋の「島発ち教育」-島の未来・子どもたちの未来のために-

伊平屋は人口約1,250人の小さな島です。
高校はありません。
子どもたちは中学を卒業したら高校進学のために島を出ます。
このことを「島発ち」や「15の春」といいます。

15歳で親元を離れて暮らすことは
子どもにとっても親にとっても不安が大きいものです。
でもいつかは必ず「その日」がやってきます。
だからこそ「その日」までにやっておかなくてはならないことがあります。

今回は村として取り組んでいる「島発ち教育」の中から
「伊平屋島起業家人材育成事業」について紹介します。

伊平屋の中学生は1年生のときに伊平屋にある素材を使った商品を開発します。
そして2年生に進学したらその商品を店頭に立って販売します。

伊平屋の「島発ち教育」活動

商品開発の際には島を巡りながら生産者の声を聞き、現場を見て、
ふるさとを見つめ直します。

島の未来に役立つには?
生産者の役に立つには?
伊平屋をもっと知ってもらうには?

そんなことを考え、意見を出し合いながら1つの商品を作ります。

これまでに4商品が完成しています。

『伊平屋を愛し、アイスを愛す』
『伊平屋を愛し、アイスを愛す』
『ドラゴンのキス』
『ドラゴンのキス』
『イカライス』
『イカライス』
『トゥナーザ』
『トゥナーザ』

そして、自分たちの愛情の詰まった商品を実際に店頭に立って売る体験は
子どもたちにとって集大成そのもの。
自分の言葉で商品の説明や伊平屋のPRをすることはなかなか簡単なことではありません。
反省することもたくさんありますが、きっとそれも学びのひとつ。

伊平屋の「島発ち教育」活動

子どもたちが自分の言葉で表現すること
伊平屋に対する愛情を持ち続けること
協力することでひとりでは難しいことも乗り越えられること

いろんなことを学び、身につけてくれたらと思ってこの事業を続けています。
「15の春」で「島発ち」をしてもきっとみんなを支えてくれる糧となるはず。

伊平屋の中学生が開発した商品はふるさと納税の返礼品にもなっています。
伊平屋村内や沖縄本島のコープでも販売されていますよ。

機会がありましたらぜひ手に取ってみて下さいね。

■伊平屋中学校
http://terusino.ryukyu/?cat=10
■伊平屋村ふるさと納税
https://www.furusato-tax.jp/city/product/47359

記者:叶雅美(伊平屋村)
奄美大島出身。
大学卒業後、田舎や島をフィールドに地域づくり事業に携わる。
2012年、沖縄県最北端の有人離島・伊平屋村へ移住。
観光コーディネーター・地域コーディネーターとして村の振興に関わる。