大好きだった父が亡くなって2年が経ちます。
亡くなる直前、時期を悟っていたかのようにさまざまなところへ行こうと計画し、航空券を手配して母と2人で沖縄へ。
何度も足を運んだ沖縄に行き、2人で思い出の地を巡ったようです。
帰ってきた父からの思い出話にこのお店がありました。
父の葬儀を終え、その後も日々バタバタと過ぎていく中、今度は私が入院。
知らぬ間に気が張っていたようで、ある日糸が切れたように倒れました。
その入院中担当してくださった看護師さんが沖縄の方で、他愛もない話から、いつか父が話していた「シーサイドドライブイン」をお薦めされました。
それからというもの、頭の片隅にはそのお店がありました。
そして今年、約20年ぶりに沖縄へ。
生前の父は私の息子を飛行機に乗せて旅行に行こうと事あるごとに私に打診。
ですが、まだ3歳にもならない息子を飛行に乗せる決心がつかず、断っていました。
結局父は亡くなり、息子は5歳に。
初めての飛行機で父の愛する沖縄へ。父の愛する息子を連れてきました。
15年来の私の友人も同行し、念願のお店に伺ったときには喜びよりも不思議な気持ち、感慨深くなりました。
父が立ち寄ったお店に、息子が行った。
その後ろ姿を見るだけで胸がいっぱいでした。
きっとまた沖縄に行ったら足を運ぶでしょう。
そこに行くたび、今はいない父を感じることができるような気がするのです。
