投稿日:2025.06.30

☆観光シーズン到来!外せない多良間見どころ3選☆

 みなさまこんにちは!思ったより早く梅雨が明けて、いきなりセミの大合唱で起こされることが多くなった毎日で、少し夏バテ気味のあっきーです(笑)。

 でも、内地から旅行に来られる方にとっては早めの梅雨明けもありがたいのかな?とも感じるここ最近。おかげさまで6月に入ってからガイドの予約が増え始めていて、嬉しい悲鳴でございます♪先日ガイドした北海道からのお客様も、「さすがに暑いですね~!」と沖縄の暑さにびっくりされていましたが、皆様、熱中症には十分に気を付けて旅を満喫してくださいね!
 ということで、今回は、「多良間に来たら絶対外せないスポット3選」をお送りします!限られた時間の中で「これだけは見て欲しい!」と、ガイドの私が激推しするスポットばかりです。是非次回の旅の参考にされてくださいね♪

※天気が良ければ、船旅も気持ちいいですね!
フェリーたらまⅢは、約2時間で多良間と宮古島を結びます♪

【多良間島、ここは見るべき!① 八重山遠見台公園】

 まずは、「八重山遠見台公園」は絶対に外せないポイントです!島を360度見渡せる展望台が併設されており、晴れた日には遠く石垣島までを見通すことが出来る、多良間島の絶景ポイントの一つになっています。集落からは少し離れているので、自転車を借りてのんびりサイクリングしながら向かうのがオススメです!健脚の方は是非、徒歩でもどうぞ!

 想えば、私が初めてダイビングで多良間を訪れ、「どこか見どころありますか?」とショップのスタッフの方に尋ねた時、真っ先に「八重山遠見台だね~!」と回答が返ってきたんですよね。いやぁ、その時には、超若葉マーク付きの「多良間初心者」だった私が、まさか数年後、ここに移住して、お勧めスポットを紹介する側になるとは!人生って本当に不思議ですね(笑)。

※八重山遠見台の展望台から石垣島を望む!快晴の日限定なので、見られたら超ラッキー!

 展望台の一番上まで登ると、島をぐるりと360度見渡せる絶景!東西南北で景色がまた少しずつ違っているのもポイントで、友人やガイドのお客様を案内すると皆さん最初は動画を撮りながら一周される方が多いです。北側は海!南側はサトウキビ畑!西側には天気が良ければ石垣島!東側には集落!と、景色の変化を楽しむにはもってこいの場所です♪

 ちなみに、展望台のてっぺんまでは結構な段数の階段を昇る必要があります。ガイドのお客様がご年配の方などの場合、冗談で「えっ、エレベーターとかないの?(笑)」と聞かれることも多々あります(笑)。確かに、最初に私も登った時は息切れしたので(単なる運動不足?)、それなりに大変ではありますが、登ったらこの絶景が待っていると思えば、ちょっと頑張れそうですよね!?皆様も是非この絶景を見にいらしてくださいね♪

 余談ですが、初めて遠見台へ行った時に帰りの道を間違えて、炎天下で360度サトウキビ畑の中に迷い込んでしまったのは他でもない私です(笑)。その時は運よく軽トラのおじぃが通りかかり、道案内をしてもらえて命拾いしましたが、ちょっとしたホラーでした…。サトウキビ畑の真ん中って、携帯の電波も通じないんですよ!おじぃに後光がさして見えました(笑)。

【多良間島、ここは見るべき!② 宮古市の森公園と海】

 絶対見て欲しい2つ目は、島の南側にある「宮古市の森」公園です!ここは集落から少し離れているので、自転車ではちょっときついかな…レンタカーで行くのが一番賢い行き方です(車だと10~15分くらい)。
ちなみに、私のあるダイビング友達は、「自転車で宮古市の森に行ってシュノーケリングしよう!」と、「え~、車出すから車で行こうよ~」という私の提案に乗らず、自転車で集落と宮古市の森を往復した強者です(もちろん私も自転車で付き合いましたが、シュノーケリングどころではなかった!…体力オバケな友達でした…)。

※まさに離島の夏!プライベートビーチ感満載です♪

 そして、この「宮古市の森」の「宮古」は、お隣の宮古島のことではなく、「岩手県宮古市」のことであることは、意外と観光の方には知られていません。何度も多良間に潜りに来ている私のダイビング友達でさえ、最近まで知らなかったらしく…「宮古市の森」の名前の由来を説明したところびっくりしていました。まぁ、普通はそう思いますよね?宮古島の隣にあって、「宮古市の森」だったら、大半の方はそう思うのも無理はないです。
※ちなみにお隣の宮古島は、「宮古市」ではなく、「宮古島市」ですね。

※白い砂浜にタラマブルーの海、青空が映えますね♪
 遠浅でシュノーケリングには最適な海です!

なんで「岩手県宮古市」のことなの?と思われた方、よくぞ聞いて頂きました!

 話は江戸時代にまで遡ります。江戸まで物資を運んできた岩手県宮古市の漁船「善宝丸(ぜんぽうまる)」が、帰途につく直前の夜に大嵐に見舞われ、大漂流。気が付いたら多良間島のこの宮古市の森の海岸に漂着していたそうです。
漁師さんたちは、「え…ここ日本じゃなかったりする?言葉の通じない島だったらどうしよう…」と最初は怖がっていたそうですが、島民に案内された「番所」(今でいう多良間村役場)で、漢字で書かれた表札を見つけて安堵したという記録が残されています。その後、数週間の滞在の後、多良間から宮古市へ帰る手はずを整えてもらい、無事に帰途についたそうです。

この古い記録が宮古市のとある神社から見つかったのは昭和の後半になってからのこと。当時の宮古市長さんは、「多良間村民に祖先が大変お世話になった。お礼をしたい」と、多良間を訪問。この宮古市の森に「報恩の碑」を建立し、多良間村と姉妹市村の協定を結びました。
今でも、年に1度、宮古市と多良間の小中学生が実際にお互いに現地を訪問するなど交流が続いています。みなさまも是非、「報恩の碑」と、記念植樹を探してみてくださいね!

【多良間島、ここは見るべき!③ 塩川御嶽(うたき)とフクギ並木の参道】

 外せないポイント3つ目は、「塩川御嶽」と、「それに続くフクギ並木の参道」です!
ここは集落外ですが、割と近いので自転車でも行くことが出来ます。健脚の方なら是非お散歩コースとして歩くととても気持ちがいいですよ♪

 ここの「推し」は、なんといっても、「650m続くフクギ並木の参道」です!両脇にフクギ並木がずら~っと植えられている参道が、塩川御嶽まで約650m続いています。これは多良間村の航空写真からもはっきりと確認できるほどの長さ。是非、気持ちいい風を受けながらお散歩して欲しいなと思います♪

※緑がとても気持ちいい!マイナスイオンが出まくりのフクギ並木の参道です♪

 フクギは、多良間村の「村木」として、古くから島民の皆様の生活になくてはならない存在なんです。沖縄は台風が多いのは皆様ご存じのところと思いますが、その被害を最小限に食い止めるために、フクギなど風雨に強い樹木を植えるという村づくりをしたんです。「琉球風水集落」というその村の形は、台風の多い沖縄の生活にしっかりと根付き、昔から村民たちをしっかりと護ってきました。

 沖縄でフクギというと、詳しい方は「備瀬のフクギ並木」を想像されるかもしれないですが、多良間村のフクギ並木も、風雨から集落を守るという意味では目的は一緒です。最近は観光地化が進み、昔ながらの沖縄らしい風景が失われつつあると言われている中、多良間村のこの「塩川御嶽へ向かうフクギ並木」を含め、島を囲むようにぐるっと植えられたフクギ並木の集落は、「琉球風水集落」の形を、沖縄県内で最もよく残していると言われています。

※島ではあちらこちらにフクギ並木を見ることが出来ます。
 先人の知恵って本当にすごいですよね。それを守っている多良間の皆様もすごい!

 私も、色々と島の歴史を調べていく中で、このフクギが島を護ってくれているんだなぁ、と先人の知恵に感動。今までとは少し違った感覚でガイドを楽しめるようになりました。どこかに観光に行くとき、少しでもその場所のバックグラウンドや歴史を調べることで、より一層楽しめる気がしませんか??みなさまもこの記事を読んだことで、多良間の観光を一歩深く楽しめること、請け合いですよ!

 観光シーズン真っ盛りの沖縄、定番のスポットに行くのもいいけれど、たまには足を延ばして、「離島の離島」に、いつもとはちょっと違う「沖縄」を感じに来ませんか?きっと、「旧いけど新しい沖縄」として、皆様の記憶に残る、素敵な旅になると思いますよ!
 私も、熱中症に気を付けながらガイド業も頑張ります!皆様と、多良間のどこかでお会い出来たらとっても嬉しいです♪