投稿日:2018.05.29

先人たちが残した大いなる遺産はまるで「古代遺跡」!?

 

北大東島の燐鉱石貯蔵庫跡

ここは大正8年に建てられた燐鉱石貯蔵庫跡です。かつて、この島は燐鉱石の採掘事
業が盛んでした。
北大東島の燐鉱石は良質で、肥料や火薬、アルミニウムの原料に適していました。最盛期には出稼ぎ者の数で、島の人口が2,700人(平成22年1月現在の人口は527名)にまで及んだそうです。

しかし、1976年に採掘事業は終了を迎え、以来この遺跡は、北大東島のみならず、日本の近代化をささえた歴史の証人として、静かにたたずんでいます。

(北大東島ガイドブックより参照)

北大東島の燐鉱石貯蔵庫跡
ここは北大東島を回るならまずはここ!!というほど一番有名な観光スポットとなっていま
す。

北大東島の燐鉱石貯蔵庫跡
採掘された燐鉱石はトロッコで運ばれ、船が来るまでの間この貯蔵庫に保管されてい
ました。
近くで見るとその大きさに驚きます。
約100年程前にできた建物とは思えないくらいの規模とクオリティです。

北大東島の燐鉱石貯蔵庫跡

北大東島の燐鉱石貯蔵庫跡

まるで古代遺跡!!沖縄にいるのを忘れてしまうような空間です。

現在でも立派なたたずまいを残すこの燐鉱石貯蔵庫跡ですが、長年の雨風、さらに島
特有の海からの猛烈な潮風にさらされ、かなり劣化が進んでいます。

北大東島の燐鉱石貯蔵庫跡

北大東島の発展の象徴であるこの大事な建築物を残そうと、地元住民によるワーク
ショップや燐鉱石貯蔵庫を始めとした燐鉱産業跡地を回るウォーキング大会等が催さ
れたりと、先人たちの大切な財産を守っていく活動が実施されています。

そして平成29年2月に「北大東島燐鉱山遺跡」として国の史跡として指定を受けまし
た。

先人たちが残したこの「古代遺跡」を見に、一度北大東島へ来てみませんか?

筆者:大城勇太(北大東村)