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沖縄食材探訪vol.1
〜夏に負けるな!暑さ乗り切る沖縄の豆腐〜

コロナウィルスの影響で注目を集める免疫力。
沖縄には独特の島豆腐がある。夏にも冬にも活躍する豆腐を昭和の時代から作り続ける池田食品の三代目 瑞慶覧宏至さんにお話をお伺いしました。

沖縄は豆腐の消費量日本一です。沖縄の豆腐は水分が少なく、食べ応えがあり、チャンプルなど調理されても型崩れしないのが特徴です。そのルーツを紐解くと東南アジアの国々との国交を垣間見ることができるとも言われています。
落花生を原料としたジーマミー豆腐も有名ですが、ゆし豆腐や島豆腐もまた沖縄を代表する豆腐です。そのほかにも燻製豆腐や琉球王朝時代から続く豆腐を米麹や泡盛で発酵させた豆腐ようなど珍しいお豆腐もあります。
梅雨の時期、これから迎える夏本番に向けてさっぱりとしたお豆腐の食べ方、沖縄独自のお料理方法を聞いてみたいと思います。

 

『1丁1kg!?沖縄のお豆腐』

 

沖縄は豆腐の消費量が日本一ということですが何か理由があるのですか?

瑞慶覧さん:沖縄は豆腐の消費量は1位なのですが、消費額でいくと盛岡市が上回っています。
なぜ沖縄の消費量が多いかと言うと、お豆腐1丁に秘密があり…こちらをご覧ください。
これが豆腐を固める時に使う型箱なのですが…

 

ええー大きい!!

瑞慶覧さん:そうなんです。沖縄では店舗ごとに型箱があり、特に1丁のグラム数を決めて売っているわけではありません。ちなみにこれは5丁分の型箱です。

食パン1斤分くらいありそうですね。

瑞慶覧さん:そうですね(笑)昔はこれを頭に乗せて売り歩いていたそうです。
1丁1kgあるお豆腐やさんもありますよ。そして沖縄ではチャンプルに豆腐は欠かせません。豆腐が入ってないチャンプルはチャンプルとは言わないという方もいらっしゃいます。

島豆腐1丁(左)と通常の絹豆腐1丁(右)

 

『沖縄代表!島豆腐!』

 

家庭の日常的なお料理にお豆腐がしっかりと根ざしていて、お豆腐のサイズが大きいと言うのが消費量日本一の秘密なのですね。沖縄には島豆腐と呼ばれるお豆腐があると聞きました。島豆腐の特徴を教えてください。

瑞慶覧さん:お豆腐の作り方には2通りあって、大豆を炊いて絞る「煮しぼり」と、絞ってから炊く「生しぼり」の製法に分かれます。中国やアジアで古くから用いられているのが「生しぼり」です。島豆腐はこの「生しぼり」の方法でお豆腐を作っています。
豆腐製造の過程で機械化が進み「煮しぼり」の方法が主流になってきたという背景があります。

昔ながらの製法で作られているのですね。

 

『にがりは海の恵、塩味感じる島豆腐』

 

瑞慶覧さん:そして豆腐を固める時に「にがり」を使うのですが、昔は海水を入れていました。
今は衛生上の問題もあり、綺麗に生成したものを使っています。このにがりが海に面したところでないと入手するのが難しく、山間の地などは山から取れる石膏を含んだものをにがりとして使用していたそうですよ。
なので島豆腐はほんのりと塩味を感じられるお豆腐となっています。

 

海とお豆腐が関係していたり、自然界のものでお豆腐を固めていたとは驚きました。
衛生上のお話が出ましたが、文化継承で認められている暖かいお豆腐「あちこーこー」は、食の安全管理基準の面で販売が厳しいと聞きました。島では人気のお豆腐のようですが、今のお豆腐事情を聞かせてください。

瑞慶覧さん:出来立てを切って販売するのがあちこーこーです。沖縄は特例として販売が認められています。昔から断水が頻繁に起きる地域なので、豆腐屋さんばかりが水を使ってしまうとよくないということもあって、この販売スタイルができました。今でも人気の高いお豆腐です。

 

『発酵・燻製、珍味と呼ばれるお豆腐も』

 

沖縄のお豆腐を調べていると「豆腐よう」や「燻製豆腐」など知らないお豆腐が目につきました。これらのお豆腐はどういったお豆腐なのですか?

瑞慶覧さん:豆腐ようは島豆腐米麹泡盛を使って発酵させたものです。チーズのような食感ですね。燻製豆腐は沖縄だけでなく他の地方にもあって、お土産としても良いお豆腐です。
島豆腐はもともと水分が少ないので燻製豆腐には向いているお豆腐です。
出汁をお豆腐に染み込ませて、桜の木で燻製させて作っています。
食感はかまぼこに近いですね。

えー!お豆腐がかまぼこ!?想像以上です!ぜひ食べてみたいです。
最近お豆腐を使ったスイーツなども見かけますが、他にも色々教えてください。

 

『小腹の味方!罪悪感なしスイーツ』

 

瑞慶覧さん:私たちは「豆腐屋」ではなく「大豆加工研究所」なのです。
大豆はいろんな商品にできて世界中で食されているものです。常にたくさんのバリエーションにチャレンジしていく価値のある食材だと思っています。
豆腐を使ったスイーツはカロリーOFFなので「罪悪感なしスイーツ」として人気があります。

罪悪感なしはとても嬉しいですね!どんなスイーツがあるのですか?

瑞慶覧さん:そうですね、10種類くらいあるかなぁ。
豆腐ティラミス、レアチーズケーキ、濃厚豆腐ゴマプリン、豆乳のパウンドケーキもあります。中でも豆腐を60%練りこんだ生チョコはすっきりとヘルシーで人気があります。

 

『ソウルフードと健康、お豆腐屋さんのステータスをあげたい!』

 


瑞慶覧社長がお豆腐にたいして情熱を傾けられたのはいつ頃なのですか?

瑞慶覧さん:そうですね、18〜19歳くらいの時でしょうか。
そのころは福岡に出て飲食店を営んでいました。そこにお豆腐を送ってもらっていました。
そこでお豆腐の魅力「ソウルフードと健康」というテーマを持ち、さらにお豆腐屋さんのステータスを上げようと思うようになりました。

原料の大豆も国産にこだわっていらっしゃいますよね?

瑞慶覧さん:はい。今、全体的にみると大豆の輸入がアメリカ・カナダ産が主流となっており、95%が輸入です。うちでは滋賀県さんの大豆を使っています。

沖縄産の大豆もあるのですか?

瑞慶覧さん:はい。ありますよ。他のものと比べると小粒ですね。
昔は自給自足の生活をしていましたから、家族が食べる分だけの島豆腐を作っていました。
豆腐を作った時に出るおからは豚の餌にもなっていました。石臼も1家に1台あったんですよ。

 

『企業への福利厚生にお豆腐を!毎日SOYま〜る』

 

池田食品さんは常に新しいことへのチャレンジをされていますが、毎日SOYま〜る(※企業に冷蔵庫を無料設置、商品を選び代金を払う福利厚生のシステム)はとても羨ましくもあるシステムだと思いました。どのようなお気持ちからこのサービスは始まったのですか?

瑞慶覧さん:移動販売は時間や曜日が合わないという方もいらっしゃいますが、そういった方にもサービスの提供ができないかとはじめました。コロナの影響もありましたが、非対面販売ということもあり、安心して商品を提供することができたと思います。

 

 

『かっこいいお豆腐屋さん』

 

HPやご活躍を拝見すると「かっこいいお豆腐やさん」だと感じますが、ご自身が目指されている「かっこよさ」を教えてください。

瑞慶覧さん:そうですね。私たちは労働環境の改善を目指していて、労働時間やステータスを今よりもっと良いものにしていきたいと思っています。
そして自社ブランドの力をつけて、バイヤーありきではなく「作りたいものを作り、売りたい人に売りたい値段で売る」という事をしていきたいと考えています。
そのために「誠実に正直に」買って食べてもらえる方のご意見は率直に取り入れ、商品の改善に取り組んでいます。
昔は8:2の割合で卸販売:移動販売でしたが、最近では卸売が2、移動販売が8の割合になってきました。働いてくれている方の収入もとても安定しています。

従業員のみなさん、お豆腐を買って食べてくださるみなさん全ての幸せは瑞慶覧社長のお人柄から生み出されているのですね。これからも従業員のみなさん、大豆ファンのみなさんのために頑張ってください。全国で池田食品さんの商品が買えるようになる日を楽しみにしています。

聞き手:中村 久美子

 

さらに、瑞慶覧社長の奥様が営む『CAFEソイラボ』さんにて、簡単に作れるお豆腐スイーツを教えていただきました!
栄養満点でとってもヘルシー!ぜひ作ってみてくださいね!

■会社情報

有限会社池田食品
住所:沖縄県中頭郡西原町字池田184-3
電話:098-945-0279
HP:https://ikedasyokuhin.com/

CAFEソイラボ
住所:沖縄県中頭郡西原町字池田86-1
電話:098-943-2230
Facebook:https://www.facebook.com/cafesoylabo/