投稿日:2019.01.11

土俵に上がれる!横綱に乗れる! 全島闘牛大会はサービス満点の明るいイベントだった。【沖縄のはじっこを見に行く#3】

 
@うるま市 石川多目的ドーム 2018 初夏

「闘牛を見たい」とはそれほど思っていなかった。
が、沖縄タイムスに全ページの大会告知が出ていたのを見て、めちゃくちゃ行きたくなった。

プロ野球より扱いが大きいんかい!
なんだこの暴走族みたいな牛の名前は?
どう読むのか?
どう楽しむのか?
いきなり行って入れるのか?
会場に。観客の輪の中に。

そもそもどこでやってて、どうやっていくんだ?

調べました〜
うるま市 石川多目的ドーム。
まず、旧石川市役所まで車で行って
そこからシャトルバス…

シャトルバス

闘牛場外観

自宅のおもろまちから自走、案外スムーズに現場到着。
ドームではもうすでに取り組みが始まっていて
えらい熱気、歓声が飛び交ってる。

まずは、人垣の後ろから覗かせてもらう。
ほんのすぐそこで、
巨牛激突!
頭蓋骨ガチーーーん!
人牛一体というのか、両チーム代表が牛に声をかけ続ける。
数分ごとに声掛け役は交代。
ノンバーバルのエネルギーがぶつかって弾ける。
独特の節回し。

闘牛

まだまだ相撲でいうと幕下くらの取り組みなのに3000人収容のドームは満員。
オジイたち中心のディープな客層かと思ったが老若男女、野球少年たち、基地からの外人も多く多様な顔ぶれ。
実況に英語のアナウンスも入ってグローバル〜

来る前は、競輪とか競艇っぽい空気感をイメージしていたのだがぜんぜん違った。

会場では出場全牛の名前入りタオルや様々な闘牛グッズが売られていて楽しい。
もちろん購入!!
今大会限定〜。

タオル

贔屓の牛を追っかける牛女子などいるのか、いないのか?
石見銀山のマネキンを追いかける女子がいる時代だから牛女もいるかも。

何番か取り組みを見てるうちに少しずつわかってきた。

①パワー型とスピード型、若い牛とベテラン牛がいること。
②早い時は一瞬で、遅い時は30分以上かかる勝負もあること。
③各島、各地方に闘牛場があり、そこの有望牛、チャンピオンは本島へ乗り込んでくる。
全島闘牛大会はスケートでいうとグランドファイナルなのかな。
④スペインのとはぜんぜん違って、戦意が失せたら決着。牛を傷つけない。
⑤負けたら闘牛生命終わり、ではなくって 復帰して勝ちまくる牛もいること。
⑥牛名は謎が多いが、企業名なども入っていて異様な念を感じること。

セミファイナル、ファイナル、いずれも手に汗握る好勝負。
今までの牛歴を読みながら応援すると、初見でも感移入できるわー。
圧倒的チャンピオンに挑むチャレンジャー、頑張れ!

結びの一番が終わった後、観衆は土俵に降りていい。
土が柔らかい〜〜

闘牛場

まだ汗ばむ横綱に近づいて撫でたり、記念撮影したりできるんです。

勝負が終わった巨牛は、とてもおとなしく神々しい落ち着きで人々の労いに応える。
大相撲ではありえない距離の近さ。
え?触っていいんですか?
よう頑張ったね。

闘牛場

子供と女性は順番に横綱の背中に乗せてもらえる。
羨まし〜。
ああ、そこまでサービスせんでいいですよ。
疲れてるのに〜。

バックヤードでは戦い終えた勇者たちが憩う様子も見られる。
牛って知的なんだね。

闘牛場バックヤード

はじめての闘牛、大きな驚きと満足感があった。
帰途、専用車で搬送される勇者たちとたくさんすれ違った。

牛専用車

沖縄の端っこにはいろんな興奮がある。
そしてそれは、びっくりするほど来客にオープンだ。
もっともっと足を運んでみよう。

執筆者:長谷川和夫
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