ものづくり特集:石獅子に魅せられた夫婦ユニット「スタジオde-jin」vol.1石獅子との出会い

スタジオには若山大地さんが掘る石獅子が並ぶ

 

「石獅子(いしじし)」をご存知でしょうか?

民家の屋根の上、門に設置されるシーサーの原型とされていて、
主に沖縄の南部を中心に140体が現存しています。
八重瀬町富盛に火伏せの目的で、
1689年に作られたものが最古と言われています。
多くは村落獅子という、火難・厄除けのため、
村の境界に鬼門の方向を向き設置されていました。

この「石獅子」、琉球石灰岩で作られており、凸凹したざらざらの質感。
とても素朴な造形でおおらかな表情、なんとも魅力的。
沖縄県立芸術大学で彫刻を学んだご夫婦が、「石獅子」に魅せられ、
ご家庭に飾りやすい小さめサイズからの「石獅子」を制作しています。

 

スタジオde-jinを営む若山ご夫婦

沖縄で学生生活

ご主人の大地さんは愛知県で育ち、母方の祖父母が沖縄の大宜味村に居住。
小さい頃から、お盆の時期に親族も沖縄に集まり、楽しい時間を過ごしていたことから、
中学生の頃には沖縄に住む気持ちが固まっていて、沖縄の大学への進学を決めました。

奥様の恵里さんは滋賀県生まれ。
沖縄との縁はなく、大学進学で彫刻を学びたいと、公立の美術大学を受験。
沖縄県立芸術大学に合格したことから沖縄での学生生活が始まりました。
境遇は違えど、進学のタイミングで沖縄への移住。
「石獅子ユニット」のお2人が沖縄で生まれ育ったのではないのは意外です。


「石獅子」との出会いと「スタジオde-jin」の立ち上げ

大学での助手の勤を終え、沖縄での彫刻活動について模索していた大地さんは、
沖縄県立芸術大学OBで友人の琉球張子作家、豊永盛人さんに
「カンクウカンクウ」(下部オススメNo.1)の存在を教えてもらい、
その造形や表情に衝撃を受けました。

2011年に「スタジオde-jin」を立ち上げ、
気軽に手に取ってもらえる小さいサイズの石獅子や、
お土産物でも定番の石敢当などを手彫りで制作します。
de-jinは大地さんが大学時代に東京から来た先輩が
「でーじ」という言葉の響きを気に入り、大地さんに付けたあだ名だそうです。

店内の様子、形もいろいろ

制作と石獅子探索の役割分担

当初は恵里さんは無関心だったものの、
2人で各地の石獅子を訪ね歩いているうちに魅力にハマり、
2016年からは琉球新報副読誌かふうにて「石獅子探訪記」連載を開始。
今では大地さんは制作、恵里さんが「石獅子」探索の役割分担ができました。

オススメ「石獅子」BEST3!!

そんなお2人がぜひ見て欲しい、オススメBEST3を伺いました。
どれもインパクト抜群!かわいいです。
シーサーや狛犬は対になっていて口の閉じたものと開いたものの
「阿吽」のペアのイメージが強いですが、
石獅子はほとんどが単体、8割くらいはポカーンと口が半開き。
そのような決まり事もないのです。

サイズもなかなかの大きさで、大地さん曰く、
このサイズの岩石を掘るにはかなりの技術も必要。
どれも装飾的な要素はなく、ざっくりとした造形ですが、
人々の「石獅子」に込めた想いが伝わってきます。
現存するものが140体と、多くはないものの、
大きいものであり、魔除けの役割がある為、
集落の人々も動かすことなく、古いものも残っています。
恵里さんは石獅子の近くに住んでいる
ご年配の方への聞き取り調査も続けています。

 

石獅子に魅せられた夫婦ユニット「スタジオde-jin」vol.2スタジオの制作活動のお話に続きます!

■ショップ情報

店名:スタジオde-jin (ギャラリーショップ・工房)
住所:沖縄県那覇市首里汀良町1-2 1階
営業時間 10:00~18:00
定休日:日曜日、不定休(来店される際には電話していただけると助かります)
電話 098-887-7466 (fax兼)
E-mail info@de-jin.com