投稿日:2018.08.31

南大東島の旧盆を島出身者が紹介!久しぶりに懐かしの離島に帰省してきた-南大島村のお盆(1)

みなさんこんにちは、沖縄本島在住の大学生こうちたつきです。今年は8月23日から25日の3日間が沖縄の旧盆シーズン。各地域で青年会による太鼓の演舞「エイサー」が行われ、仏壇のある親戚の家に集まって家族団らんのひとときを過ごすことが沖縄の一般的な旧盆の光景です。私も実家のある離島に帰省しました。

私のふるさとは南大東島。沖縄本島の那覇からおよそ東に360kmにある小さな島です。南大東島を含めた大東諸島は、東京の八丈島の人々によって開拓され、その後、沖縄の人々が移り住んだ背景から、沖縄と本土が入り混じった唯一無二の文化を持っています。

私は8月22日~26日の日程で帰省しました。旧盆の前日に戻り、旧盆が終わった翌日に島を出発する最短日程。今回は南大東島での旧盆の風景についてご紹介します。

南大東島の旧盆シーズンについて

南大東島の旧盆シーズン

地域によって異なる慣習がある沖縄の旧盆ですが、南大東島に独特な風習はありません。というのも、お隣の北大東島を含めた大東諸島は、島が開拓されてわずか100年強の歴史の浅い島なので、独自の文化が形成されるまでの期間がないからなのです。

南大東島に移り住んだ人々は、大きく分けて八丈島の開拓民の系譜か、沖縄県民の2つに分かれます。沖縄の人といっても本島からやってきた人もいれば、他の離島から移り住んだ人も。私の一族は曽祖父から南大東島に住んでいますが、曽祖父の故郷は久米島です。そのために旧盆をはじめ、さまざまな行事が各地域のスタイルで行われ、家庭によっても風習がやや異なります。

八丈島の開拓民をルーツに持つ一部の家庭は、本土と同じ「新盆」に合わせてお盆の行事を行うこともあります。

旧盆の1~2週間前には、家族や親戚などでお墓掃除をするのが慣例です。旧盆の期間にお墓でなにかするわけではありませんが、あの世とこの世の接点であるお墓を清めてご先祖様のお出迎えの準備をしたり、ご先祖様に対して「もうすぐ旧盆ですからぜひ来てくださいね」とメッセージを伝えたりする役割を持っています。

初日のウンケーには、仏壇に花やお茶、ろうそくなどを飾りご先祖様をお出迎えする準備を整えます。そして夕方頃に玄関を開けて手を合わせることで、ご先祖様をお迎えします。

(文・撮影 こうちたつき)

プロフィール:
南大東島出身。沖縄県内の大学に通う現在3年次。Webを活用した地域活性化ができる人材になるべく、ライティングやマーケティングなどを鋭意勉強中。フリーのWebライターの元でアシスタントとしても活動している。Twitterアカウント:@wap00004

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